・ ・あなた、日本人でしょう。お願いです、お願いです・・
見知らぬ、女がしがみつく勢いで迫ってきます。
突然のかくした場面では、毎回、色を失ってしり込みしてしまいます。
チェンマイには日本大使館駐在官事務所があります。
私も、ある事情でよく当所を訪れます。その度、上記のような場面に
遭遇するのですが、狭い待合室では逃げ場がなく、、なかなか官吏が
あしらう様にはいきません。
・日本人の夫が不倫したあげく、蒸発したとテーブルを叩いて訴える女性
・日本人の夫から仕送りがなくなったと喚く子連れの母親、などなど。
大使館に命からがらの直訴を決行して、考えられるありったけの犠牲者が
駆け込みしているのです。
無情にも職員は本来の案件を処理すると受付から消えます。
そこへ、のこのこ出向いた日本人が矢面の犠牲になるわけです。
ああ!無常!ジャンバルジャンよ!
彼女らの多くは貧困の犠牲者です。一家一族郎党の困窮を救うため、
一家一族郎党が生き長らえるために身を挺して犠牲を選択します。
皆、金持ちに見える日本人に、身をいけにえに投じた結果の阿修羅!
また、日本人の遊び半分や同情の安易な通りすがりの救いの手は、
かえって傷を深めることになります。
一人に同情することは一家一族郎党まで背負う覚悟が必要になります。
貧困とは一家一族郎党から村全体へ、町全体から国全体にまで蔓延し
難民を排出する困窮状態なのです。
バブル崩壊後の日本。それでも日本神話は続いています。日本で働ければ
母に金のネックレスがプレゼントできる。2年も働けば家が建ち、皆が
裕福になれる。・・その実例があまりにも多く存在します。
新築の家があちこちに建ちます。建築ラッシュは木材のドロボーを生み、
森林を裸にします
日本行きができるなら、ビザやパスポートの変造偽造はあたりまえとなり、
トランクの中に、舟底に隠れても我慢するのです。
…あなたは、一度でも生命を賭けたことがありますか?
タイ・悲しい現実2
エイズに死すとも可なり・・
私が、タイ行きを初めて決行するときの覚悟でした。
また、異郷の地で野垂れ死にしても、仕方あんメェー(茨城弁)と
日記にしたためてもいました。
タイの人達には申し訳ないのですが、エイズを抜きにしてタイを語れ
ない不幸な現実があります。
例えば、近隣で訃報があると「エイズで死んだのかしら」と村人達が
ささやきます。日本では「ガンだったのかしら」といった状況です。
5年以上も前のことです。友人のS氏より相談を受けました。
・ ・入管(入国管理局・都北区赤羽の警備課)より電話があってさ、
A嬢が捕まって収容されている。俺の名前を出したらしく・・どうも
エイズの疑いがあるらしいんだ。入管では強制退去命令で帰国させ
たがっているが、帰国費用がないらしい・・
当時、ボランチァ活動を真似て2年ほど、茨城県牛久収容センターや
赤羽に差し入れに通っていたことがあります。資金カンパがはかどり、
Aは無事帰国しました。彼女は今も、苦界に身を沈めて働いていると
人づてに伝えてきます。悲しい現実です。
追記
タイ滞在中、一度や二度は、見知らぬ人が訪ねてきます。
日本に行った娘より音信が途絶えた、仕送りがなくなった。
何とか、探してくれとの依頼です。
5月5日
久しぶりに、嫌々ながら都心に向かいました
嫌々ながら人探しです。
ぐっち様へ
私がHPを開設したいのは、実は「ウオンテッド」
タイ北部・湖畔の宿・労働
・ ・じゃあ、私の感謝の気持ちを100円上乗せして
日当600円にしましょう
時給75円相当ですが、・・
去年の夏、私が湖畔の宿の敷地の一画に池を造作した
ときの、一人あたりの労働契約とその対価です。
5人がかりで10日を要して完成しましたので
延べ50人を、わずか3万円で雇ったことになります。
わずか、というのは「円」の力が言わせる概念で
労働者は500円を要望していたのです。
今年の3月、湖畔の宿の女主人は、敷地と用水路で隔てる隣接地を
購入しました。面積が約8ライ(約3千坪・1ライ約380坪)の果樹
園で、老木となって実りが減少したので売りに出されていました。
女主人は、私が5月に予定していた訪タイ記念にと、高床式の小屋を
新しい土地に建立しました。水路に橋を架け、老木を除去し、数種類の
果樹の苗木を300本を植樹しました。この時の日当が500円です。
信じられますか??
去年と今年の日当が違うのは、タイの通過が暴落したからです。
タイは現在バブル崩壊の余震の中にあり、経済は混乱しています。
日本の円も80年代の勢いを失いつつあります。
(この5月は、不思議な国のPC−VAN学校に裏口入学しましたので
タイ行きがかなわず、タイの愉快な仲間たちより、やんやのお叱りを受
けています。)
パヤオ・湖畔の宿・女主人
女主人の家の敷地は千坪ほどあります。
敷地内には、十年ほど前に建てた両親の住む小さな平屋と、私が「パヤオ
・ 湖畔の宿」にした女主人の家があります。付属家屋として炊事室、車庫な
どが別棟で配置されています。高床式のしなびた小屋(米穀貯蔵庫)だけが、
わずかにタイの様式を残しています。
敷地には手入れのない大小の木々が雑然と茂り、草が群がり、庭の隅はやぶ
のようです。
しかし、何一つ不要なものがないのです。木々は様々な果実を実らせ、
日中は灼熱から生きるものを守る木陰を提供します。所かまわず生えている
一見、雑草に思える草はハーブ系の正しく野の菜です。やぶには青臭そうな
レモンが実をつけています。やぶから抜きんでた葉っぱからはバナナが垂れ
ています。
・・といって、決して裕福なのではありません。
女主人の名はヴァキャオといい、ハスの花を意味します。
日常はピーメイ(愛称・メイ姉さん)と呼ばれてはいますが、
当年29才、一児の母親です。
メイには壮大な計画があります。果樹園を一万坪にしたいのです。一族の
誰かが日本行きを夢見ても、諦めてくれるように、皆が力を合わせて収入を
得られるようにと、せっせと励んでいます。
やたらと号令を発したがり、一族の統制を取りたがるのは目的達成に燃え
ているからでしょうか。
一族の糧となる田は既に確保し、果樹園も来年には満願成就とか。
その気丈夫な女が、夜、寝室にこもると
・ ・お父さんのところで一緒に生活したい、早く迎えに来て・・と電話で
泣きだします。
目覚めた3才の女児が受話器を取り上げて・・
・ ・パパ、パパ。今日風船を飛ばしたよ。見たか。受け取ったか・・と
意味不明のことを寝ぼけながらも、流暢になったタイ語ではしゃぎます。
女児の名前はエミ。足の裏から頭の先まで、私と相似形です。
?????????
まことに、どうも、申し遅れました。
パヤオ湖畔の、宿の母子は、実は・・
(女主人兼通訳者の日本語には、実際は助詞がありません。念のため)