雨の疾走
Words by ぐっち
[2005/10/26]

小雨の中 バイク疾走

君は まだ死ねないぞ

と 雨が顔を叩く

いくら厭世ぶったところで

現実の君の鎖は

しっかりと外れないぜ

と 雨が叫ぶ

私は

わかったわかったと

苦笑いしながらスビードアップ

老いた母や 病気の息子や 愛犬や

その他いっぱいのいっぱいの

現世のしがらみは

君を絶対に離しはしないぜ

と 雨が高笑い

君があがらおうが

君がせちがろうが

君が仙人さまになろうが

現世は君を逃さず取り囲んでいるぜ

と 雨が目を三角にして凄む

ほんとうは

ほんとうは

いつもの畑で育てた野菜を食べ

その畑に穴を掘って

静かに眠りについて

畑や野菜の肥やしになって

土に還りたいと

思っているんだけどね

わかった わかった と

私は

わかるふりをする

私の狡猾な優しき欺瞞は

舐め続けてきた

地獄ライフワークもあってか

今度の鋭角カーブにも

ビクともしない

頬を叩く雨を言い聞かせ

次の急カーブを

なんなく通り過ぎる自負に

傲慢にも満ち満ちている

まるで頬を叩く強い痛さを

楽しむかのように

さらにさらに スビードアップ

エンジン全開の

スビードアップ