夢やぶれ家庭崩壊、そして
自棄になり、安易に博打に逃避
その後は競馬だけに没頭する
馬鹿な生き方となった

ゆめに賭け ゆめに生き ゆめを壊し
一枚の賭紙に
すべての霞のゆめものがたりを
妻や息子や 刹那のいのちと情熱を
さも あたかに
男の情熱とすり替えて
長いあいだ
とても長いあいだ ゆめを壊してきた
でも 不思議に
その刹那のゆめに
癒され忘れさせられ生き延びてきた
何千回の悪夢の果てや
厭世のかぎりない
危ない崖淵に立つたびに
刹那のゆめの情熱は俺を救ってきた
過去を忘れさせることは
俺を生かせることでもあった
賭けが怒涛の疾走のたびに
その先のまぼろしのゆめを
手に汗して握り締めては
刹那を生きてきた
ゆめに賭け ゆめに生き ゆめを壊し
俺は生きてきた 流離いのように生きてきた
息子たちへの戯れ遺言は
俺の骨は賭けが疾走あとの砂場に
鬼が外のように撒き散らせと
骨は
砂場で星のように光るだろうと