独り芝居

壊れ
潰れ
流されて
気がつけば
あぶない奢り橋は
もう
なかった
奢った俺の人生を
嘲るように
もうなかった

妻を不幸にし
息子を不幸にし
それらの発露が
すべて
俺の人生の奢りあったと
知ったとき 
もう
涙は乾ききって
一滴もない

夢を否定することが
いくばくかの
懺悔にもならなくて
針せんぼんで日夜
自虐に
刺し突き抉り責め立てても
奢り橋は 
もう 蘇らない

この悲劇を
悲劇にしないで生きてゆくには
悲劇を
芝居にするしかない

そう
哀れな
滑稽な 
独り芝居

刹那しか
凝視できないのに
遠く 
遠くを
見つめる

独り芝居

Words by ぐっち

[2006/5/5]